Giamarchi輪講01回目

Giamarchi輪講初回。担当はTキチ。1次元の分散関係を線形化して、ハミルトニアンを密度場ρで書きたいという動機を示し、実際に各種交換関係を計算。ρの交換関係から自然に定義されるボゾンのoperator bを導入し、もともとの電子のoperator ψをρのexp型/バーテックス型に書く。フォック空間をきちんとはりたいという動機からクラインフ因子を導入。クライン因子を構成できるかどうかの補足を追い、その途中で出てきたchiral場を組み合わせた位相場でハミルトニアンを書き直す所まで。
ψをρのバーテックス型で書くのを初めて見た。それが変だと思ったから、なんでbで書かないのかと思ったけど、むしろ形式的にはbがいらないような気がする。ボゾンで書けるらしいことを「直感的に」納得するのにbは有効だけど。bはρで書けるけど、逆に解くのは厄介に思えるし、出発点からしてρのが自然なので、φもρで定義して、φからρに書き換えれば良いような気もする。まぁ、全ての文字でハミルトニアンとψを書き下してもらえればそれで良いのだけど。
そうだ、Kac-Moodyの話はすでにあるような感じで書かれていることが多いように思えるけど、元々はどこから来たんだ。バーテックスの代数か。CFTの本に書いてあったような。場を構成するための何か一般論になってるんだっけ。
あと、φじゃなくてρの2次形式で止めた方が有利な場合ってあるのだろうか。
ボゾン化におけるフェルミオンとボゾン及びその(反)交換関係。ナイーブに考えると、CFT的には違うように見える。でも、きちんと等価な変換になっているはず。フェルミオンをボゾンで書く時に違和感を感じるとすれば、この等価であることを納得出来れば問題が無いように思う。ハミルトニアンを書き換える時点で何か一般的な議論を押さえてあれば何も問題無い。エネルギー的には同じっぽいということで、ボゾンとスピン系とか、コアがあるボゾンとフェルミオン系とかを書き換えることをするけれど、こういう現象論的(?、いや現象ではないのか?何と言えば。)な議論をする時にも、何か外枠を埋められるなら良いな。もしくは分かりやすい基準があると良い。今日の範囲では、メンドクサイ項はハミルトニアンを書く時には問題無くなるために良かったのだけど。川上-梁をぱらぱらとめくると良いかも。

多分、こういう類いの気になり方をするのは今回で最後で(通常のセッティングの2点相関関数ならクライン因子は出てこないだろうし。)、次回以降は全体を眺めたり、特殊な計算をするはず。何だかユニバーサルな匂いがするけど、系によって何が違うんだろう。系に応じて計算する物理量が違うとか、相互作用がある一部分にしか無いとか、そういうバリエーションは思いつく。物理量ごとの情報の違いをもうちょっと分かると嬉しい。