20080416雑談

雑談の内容を色々とメモ。

  • もしもここまで出来たらもう物理やめても良いと(現時点で)思えるラインはあるけど、そこまで達するのは当然のように非常に難しいし、最初の数歩をどう踏み出すかでさえ非常に難しい。でも、それでもゴールを頭の中に描くのは大事だと思う。
  • 結晶場のリバイバル。すでに「廃れた」理論であっても、それは勉強しなくても良いということにはならない。
  • ノーベル賞の在り方。次の物理学賞は少しでも基礎的な方に寄ってほしいと思う。工学的で実用的な分野には賞が無くてもお金は集まると思っている(偏見?)。ノーベル賞の賞金はそりゃあ魅力的なのかもしれないけど、これほどの賞には夢のようなものが欲しいよ。該当するような業績が無いのなら、いっそのこと該当者無しにしてとも思う。
  • 何でもかんでも「とりあえず原論文を読め」というのはどうかと思うけど(間違い無く太田浩一先生の影響で、原論文にはあたった方が良いと思っているが)、物理を専攻するのならアインシュタインの1905年の論文は読んだ方が良いと思う。日本語訳しか読んだ事無いので、出来れば本当の意味での原論文を読みたいものだ((何度も思ってはいるけど時間が取れない))。読んでいればそんな事は言わないはずだよ。
  • とりあえず結論を出してしまって納得してしまえば「楽になれる」とは思うし、時には何でも良いから統一見解の元にブルートフォースで押し進めた方が「良い(ものごとが進行するという意味で)」こともあるというのは分かる。でも、それでも複数の選択肢の間で悩み思考することをやめてしまったらより良い(それは時には比較にならないほど良い)結論の可能性を早々に捨ててしまう事になる。
  • 実験で観測できる可能性が無いならば、ないしは観測の限界についての理論のようなものでないなら、それを物理というのはどうかと思う。物理としてはHi Energyの物理は標準理論でとりあえずは良いようにも思う。その一方で、もしも超紐がいくつものパラメタや理論の構造を尽く再現するのならば、面白いと思う。問題は、particle physicsに極端に頭脳が流れ込んでいるように見える状況ではないのか。
  • 大事な事だから二度でも三度でも言うけれど、particle physics的な意味でのTOEはそれだけでは万物を記述するような理論足り得ないと思う。それでもTOEそれ自体は還元主義の王様みたいな存在なので魅力的に見えるのは分かる。一方で、anti-TOEのような立場を取ってTOE的なものを強く拒否するような人もいる。でも、本当の意味でのTOEがあるならそれを見てみたいとは思わないかな?
  • 多変数の複素解析ってどうなってるんでしょう。非断熱遷移の理論に出てくるのは知ってる。
  • 誰か無重力に相当する所で細胞分裂の実験しないかな。生物系に詳しい人いたら話を聞いてみたいかも。
  • vertexとsingularity及びinstability. 今は何がこの系に対してdominantだろうか?
  • ちょっと政治っぽい話。地政学は何かの単行本を少し読んだ程度だけど、読むと楽しいかも。情報が伝わる速度や移動速度が昔よりも速くなったという一言で済ますのもよいけど、「ある個人が触れる事が出来る情報の量」を考えると昔よりも爆発的に増えていることは特筆すべきことだと思う。知らない方が良い事まで聞こえてくるし、知る事が出来てしまう。『それは君が考えるべき問題ではないし、ましてや解決するために行動するような問題でも無い』…とはいえ、"I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes"は行き過ぎとも思う。気持ちは分からんでも無い。
  • 現状は理想的では無いと思うのに、でもネットワークが張り巡らされた結果としてゆらぎを無視して良くないところで固定されてしまうような、そんなイメージを抱いている。