偉人の過剰評価は良くない・業績通りの人格という幻想

ある分野の大家のコメントを持ってきて主張を権威づけるのはまだしも、その人の専門から大きく離れた事に関してコメントをしてもらうことで主張に権威付けを行おうとしている記事には違和感を感じる。当然、凄い人であっても専門外のことについては素人である可能性が非常に高いわけで、素人的な思い込み通りに論理も滅茶苦茶な発言をすることが多いと思うのだけど、だまされる人はだまされるんだろう。だからこそ、タチが悪い。
また、どんな凄い人でも、だからといって人格者というわけではない。ノーベル平和賞受賞者といえども、その人格が平和だから貰ったわけではなくて、平和賞が問題にするレベルでの平和に貢献した(しそう)だから受賞しているだけだ。だから、「平和賞をとってるくらいだから、人格者に違いない」みたいに思うのは、その人の人格にとって失礼にもなりえると思うのだけど、どうでしょう。「俺は人格者なんて思われるのが一番嫌いなんだ」みたいな人もたくさんいるだろうし。