分かった気になる法人税

法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる/奥村桂史

法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる (光文社新書)

法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる (光文社新書)

法人税についての説明を一通りしてもらった気になった。例が多いのが嬉しい。宗教法人と法人税について、みずほ銀行法人税を数年間払っていない理由、名ばかりの役員や管理職になるとはどういうことか、などなど。「鬼軍曹」「ポマード」などのキャラクタがちらと引き合いに出てきて、想像を深めながら読むことが出来る。
会計で言う所の収益と費用に対応する、益金と損金についての説明からはじめて、法人税がかかる多くのケースにおいてどのように益金や損金が計算されるかについて書いてある。税法が取り逃しのないように作られているため、何も知らないと場合によっては法人税を多めに払うことになる。ダブルカウントするようなケースもあるようなので、注意が必要。
昔、日本史の授業で出てきた五公五民というのを聴いて、「やけにたくさんとるんだな」と思っていたけど、今の税法では大体40%くらいの法人税が課されているので、大差ない。この税を払い続けながら、資金繰りをして法人を生かし続けるということ自体が凄く大変そう。