熱素が熱になるまで

山本義隆の熱学の本をちまちまと読んでいると、いつになったら今の熱力学になるのかが気になってくる。そして、ボイルの法則のような個々の法則は、はじめの段階では熱が何かよく分からない段階で定式化されていることも、言われれば当たり前なのかもしれないが、ちょっと新鮮。
あと、熱素のようなものは無くなったにしても、熱が何かと言われると今でも良く分かっているとは言えないのかもしれない。パリティに高安先生が「経済は理論先行で、仮説がのさばっている。物理のようにもっと実際にどうなっているかと付き合わせてやるべきだ」のようなことを書いていた。確かにそういう意味では経済学は全然だめだと思うけど、物理学が今のレベルに達するのにはどれくらいかかったのだろう。