「きわめて短時間にそこそこの成果を上げる人間」の取説とその弱点

面白い記事だった。
http://d.hatena.ne.jp/Hash/20090611/1244717057
こういうのはまわりにそこそこいたような…気がする。どうでしょうかね。>該当者だと思い当たる人
以下、メモ。

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この類の人を扱うためには目的を与えてやる、では不十分だと思う。十分にするために与えてやるべきなのは動機。目標を示しても面白がられなければ乗り気にならないだろう。動機というのは目的とは微妙に違う。面白くないと動機としては弱くて、目的が凄いことであっても面白いとは限らない。けれど動機を与えるのは非常に難しくて、「それが出来れば苦労はしない」という類のこと。出来ないことを取説に書くのはおかしいから、この取説はこれで良いのだと思う。まぁ、目的を面白そうに伝えることで動機付けが出来るならそれにこしたことはないけど、それは取説というよりは奥義書とかアルティマニアレベルのこと。

しかし、取説としてはかなり良い線をいっている気がして、それは言い換えれば、この手の人を使うのが非常に難しいということだと思う。

この類の人を扱うには目的を与えてやることが必要だ、の方が正しい気がする。しかし、これだとアピール力が弱い。だからあの書き方で良いのだろうな。

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おおいに同意したいのは

ここで「集中」させるために他の世界との交流を絶ってしまうと、バランスを崩し、「そこそこ」の結果すら出せない無能な人間に成り果てる。

という一文。

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この類の人を扱うのは難しいけど、この類の人が人を扱う時にはどのように人を扱う傾向にあるだろうか。
僕は「彼らのうちの多くは、他の人を自分と同じようにはじめは扱うが、しばらくしてそうではないことに気付き、『絶望』するのではないか」と思う。

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短時間に能力を発揮するスプリンターである彼らは、いわば「おいしいところ」だけを使って成果を出すため、逆に見れば泥にまみれてものごとをイチから経験していくスキルに欠けている。泥にまみれるスキルに欠けた人間は、いつも綺麗な上澄みだけを掬って、わかったように物事を語り、そして行う。

という点に関してはどうかと思う。「こういう弱点があるから、(ぼくらが)風当たりを受けつつ消えていくのもしょうがないことだよね」という風に読めてしまうんだけど、うがち過ぎだろうか。限界を決めたらそこで成長は終了ですよ(安西先生風)。

「泥にまみれてものごとをイチから経験していくという経験が不足している」のに過ぎないだろうと思う。決してスキルが欠けているわけじゃない*1。上澄みを掬うことが得意でありながらも泥にまみれることの大事さを知っていて、かつそれができるようなことは決してありえないことでは無いし、両方を使えるようなやつは手がつけられないほど強いと思う。

基本的にこの手の人は好きなので、是非とも「総攻撃」を利用して投げ飛ばしたりカウンターパンチをかけられるようになって欲しい*2。ここらへんにはコミュニケーション能力が大事なのかな。

*1:「食べず嫌い」をスキルと見なすならば、欠けている人もいるだろうが。

*2:まぁ、どうしようもない総攻撃というのはあるけど。そこは運だろう。