国家の品格

国家の品格」を読んだ。どういう論理展開でどこが非自明な主張なのか、どこにジャンプがあるのかが分かりやすくて読みやすかった。主張も明快。つい最近、「文明の衝突と21世紀の日本」を読んだ*1けど、そのサミュエル・ハンチントンが出てきてびっくり。確率1or0の論理にあまりになじんでいるが故に、確率pの論理に対して論理という言葉を使われて少し違和感。

「論理が完璧でも出発点が違っていたら『ダメ』」というのは普通は聞かないのだろうか。中学に入った頃に父親に読まされた文章にその主張があったのを覚えているが、他の所ではあまりあからさまには聞かないような気がする。あともう一つ、たとえば高校生などが認識しているか気になるのは、主張には大抵の場合論理的なジャンプ*2があるということ。去年の夏の学校で「論文を読むときにはcrazyな所、たとえば論理のジャンプがどこにあるのかを気にしながら読むと良い」ということを聞いたけど、これは一つの主張にたいしても同じだと思う。

国家の品格 (新潮新書)

国家の品格 (新潮新書)

文明の衝突と21世紀の日本 (集英社新書)

文明の衝突と21世紀の日本 (集英社新書)

*1:悪くない本だと思うけど、正直30ページ分あれば十分かな。ぶつ切りのような印象。

*2:斜めにジャンプする例もあるから質が悪い。