DQとFF

最近、DQとFFについて話すことが多い気がするので少し書いておこう。
DQ堀井雄二すぎやまこういち鳥山明の三人が常に中心にいて、どこかに頼むような形*1で作られている。昔は延期が滅茶苦茶多かったが、VIIIではレベルファイブが担当して早めにきちんと完成したように見える。音楽はクラシカル。FC時代は4音で表現されていたオーケストラとでも言うのだろうか。今思うと衝撃的。PSで出るようになってからはBGMがフルオーケストラになった。主人公が喋らないのが特徴的。
FFは坂口博信・植松信夫・天野喜孝を中心にして、やはり実際に作業するチームはいるけれども、DQが外注のように見えるのに対してFFは一つのプロジェクトが立ち上がって作られているように見える。DQは「堀井が楽しいと思えるようにマイペースで作っている」ように見えるのに対して、FFは「ナンバリングキラータイトルとしてプロジェクトが動き続けている」ように見える。まぁ、両方とも楽しいからそれで良いんだけど。音楽は何と言えば良いんだろう、植松っぽい。シンセサイザーの良さを感じる。最初のころはずっと植松だったけど、8の頃から少しずつ世代交代したようだ。
各作品について簡単に感想とメモ。詳しい設定とかはWikipediaでも見るべし。まずはドラクエ

  • DQ I:副題は無し。セーブ方法は復活の呪文。戦闘は一人で行う。また、戦闘は以後ずっとターン制である。姫を助けて/魔王を倒して世界を救うという超王道。FC版では主人公は常に手前を向いていて、はなすコマンドの方角が印象的。I,II,IIIは特にベーシックなRPGだと思う。
  • DQ II:副題は悪霊の神々。セーブ方法は復活の呪文。戦闘は三人で行う。歴史的にIの後という設定。僕が初めてやったゲームがこれ。戦闘とストーリーのスイッチ*2の入れ方が厳しい所でバランスが取れていると思う。はじめの城の近くでスライムに全滅させられたのは今でも忘れない。仲間が全員揃うとフィールドの音楽が変わるのが印象的。船を手に入れると行動範囲が一気に広がるのだが、あれは感動的。世界が開けるように思える。初登場の呪文としてはベホマイオナズンなど。
  • DQ III:副題はそして伝説へ…。セーブ方法が通常の保存法に。I,IIを経て一つの完成形が出来たと思える。I,IIと合わせてロト三部作と呼ばれ、物語としての順番はIII,I,II。転職システム、昼と夜の概念が導入された。戦闘は4人。船に加えて空を飛べる乗り物も登場。「ゆけけけ」のパーティが好き。エンディングの音楽は今でも聞く度に鳥肌が立つ。初登場の呪文としてはメラゾーママヒャドバギクロスギガデインなど色々。基本的な呪文の体系はここで出来たのでは。
  • DQ IV:副題は導かれし者たち。この作品から三作品が天空シリーズ。戦闘は4人で、この作品から戦闘にAIが導入された。いろいろやろうぜはどこにいったのだろう。1章から4章でそれぞれの物語が展開され、5章で勇者の周りに仲間が導かれて行く。沢山の仲間と一緒に冒険をするため、馬車システムが初登場。「ゆうしゃ・アリーナ・クリフト・マーニャ」のパーティが好き。カジノ初登場。初登場の呪文としてはミナデイン
  • DQ V:副題は天空の花嫁。ハードがSFCに移行。インターフェースに関わるシステムがちょっと整備されたのかな。途中で結婚のシーンが有り、花嫁を二択で選ぶのだが、ここは議論の的になる。僕はビアンカを選んだ。物語としては主人公を真ん中に据えた三世代にわたるストーリーである。DQの中でもここまで辛い人生を送る主人公は他にいないと思われる。戦闘はSFCでは3人だったけどPS2では4人。モンスターを仲間にするシステムが初導入された。スライムを仲間に出来るのがとても嬉しく、最後まで連れて行った覚えがある。めいれいさせろが初登場。スライムレースにはまった。魔法のじゅうたん初登場。隠しダンジョン&ボスが初登場。初登場の呪文としてはマホキテ
  • DQ VI:副題は幻の大地。IIIとはひと味違う転職システムが導入され、モンスターも仲間に出来る。戦闘は以後VIIIに至るまでずっと4人。二つの大地を行き来しながら、主人公の出生に迫りつつ、魔王もやっつけてしまう。オープニングの笛の音が印象に残っている。初登場の呪文(特技か?)としてはマダンテ
  • DQ VII:副題はエデンの戦士たち。石板を集めて世界を復活させていく。石板のワープは初めて見た時クロノトリガーかと思った。石板システムという都合上、ストーリーが一見オムニバスっぽく見えるのだが、実は色々と繋がっていて楽しめる。一つ一つのイベントもこの上無くドラクエっぽくて好きである。ストーリーが長いので、普通にやるともしかすると100時間くらいかかってしまうかもしれない。グラフィックが見下ろし式の3Dに変更され、画面をぐるぐる回して遊べる。
  • DQ VIII:副題が長い。空と海と大地と呪われた姫君。長過ぎて何がしたいのか最初は分からないのだけど、プレイしてみると確かに空と海と大地と呪われた姫君だった。グラフィックが主人公視点の完全3Dになっていて、一つの世界を冒険しているような感じがして、それだけでとてつもなく嬉しくなれる。陸上移動用にキラーパンサーを選んだのはにくいね。戦闘にテンションシステム導入。低レベルクリアがやりやすくなったのでは。スキルシステム導入。主人公はやっぱり剣とゆうきのレベルをあげたくなる。錬金釜とモンスターバトル、カジノではビンゴとルーレットが初登場。レティスの音楽が懐かしくて良い。

次はFF*3。ちなみにXIはやっていない。DQ書くのに疲れたので軽めに流してしまおうか。

  • FF I:副題が無いかわりに、タイトルロゴと一緒に出てくるイラストが作品を象徴している。FCの間は無かったけれど、リメイクされてから追加された。Iは光の戦士。DQが中世ヨーロッパっぽいファンタジーであるのに対して、FFの方向性が分かり易く示された作品。出てくる敵や乗り物やイベントアイテムなどなど、今聞くとどれもFFっぽいと思うものばかり。ちなみにバハムートはここから登場。内容はとてつもなくオーソドックス。戦闘システムはIIIまではターン制である。また、魔法は購入することで使えるようになる。このシステムはII,III,Vでも取られている。はじめから良いクオリティだと思う。
  • FF II:イラストは皇帝。成長システムが印象的。武器や魔法は使い込むことで強くなって行き、HPやMPは削られれば削られるほど増えていく。ブラッドソードが強すぎるのはご愛嬌。DQとは違ってストーリーがドラマのような方向に発展していく可能性はここから出てきた気がする。帝国に対する反乱軍のような関係は、VI,VII,XIIなどにも見られる。チョコボとシドが初登場。人が良く死ぬような印象がある。音楽もシステムもストーリーも良いのだけど、クセの強さのためか好き嫌いが分かれる気がする。クリスタルはあまり出て来ない。
  • FF III:イラストは光の戦士。ジョブチェンジシステム初登場。IIのようなストーリー重視ではなく、主人公には名前をつけることができる。でぶチョコボ初登場。クリスタルが前面に出てくる。これはIV,Vでも同様。ラスダンの長さが強調されるのは何でだろう。小さい頃に賢者*4のパーティで普通にクリアしてしまっているのであまり長いと思わない。BGMがとてもシンセくさくて好きである。
  • FFIV;イラストはカイン。ここからストーリー重視路線に本格的に入ったと思う。戦闘がATB(Active Time Battle)*4方式に変更された。以後IXまではATBである。メニュー画面のコンフィグや、ダンジョン内のセーブポイント、レベルアップにより覚える魔法、キャラクターごとの特殊能力、戦闘不能など、色んなものが初登場。戦闘の難易度は少し高めなのかな?以後、少しずつ簡単になっていくように思える。
  • FFV:イラストは飛竜。ジョブチェンジシステム再登場。SFCの3作品は特に高い評価を受けているように思えるが、その中でも特にバランスが良いと思われる。ギルガメッシュがとてつもなく良い味を出している。トンベリ初登場。エンディングの音楽が良い。
  • FFVI:イラストは魔導アーマーに乗ったティナ。主人公が14人いるという設定になっている。成長システムは魔石システムで、これ以降、FFの成長システムには大きな自由度が出てくるように思われる。また、特殊能力にも幅が出てきて、特に「ひっさつわざ」は格闘ゲームのようなコマンド入力を要求してくる珍しいものだと思う。オルトロスギルガメッシュのごとく出てくるが、こっちは単なる三枚目に終わったかな。はじめに出てくるビックスとウェッジはスターウォーズ由来。主人公サイドの与えるダメージのインフレの仕方が速く、ラスボスに結構簡単に9999ダメージを与えることが出来てしまう。2つ目の世界のフィールドと空の音楽がとても好き。
  • FFVII:イラストはメテオ。成長システムはマテリア。特殊な部分の多くを全てキャラの外に押し込めて、それを設定と上手く合わせている。それを言ったらVIの魔石も同じではあるけれど。初のPS作品。ポリゴンによる大作RPGは初めてかな?このビジュアルは以後のRPGに大きな影響を与えていると思われる*5。ストーリーでは、DISC1の終わりで衝撃を受けた人は多くいると思われる。主人公が暗い。チョコボレースやミニゲームなど寄り道要素もたくさんある。FFシリーズの中では最高の売り上げを記録し、DVD作品も作られたほど。
  • FF VIII:イラストはスコールとリノア。成長システムはジャンクションシステム。成長していくGF*6を「装備」することにより魔法などを使う。戦闘システムの奥深さはFFの中でもトップレベルと思われるが、そのストーリー…というか主人公とヒロイン…というかヒロインが故に不当な評価を受けているようにも見える。主人公側のレベルに依存して敵が強くなっていくというシステムが独特。ミニゲームとしてカードゲームが導入。ポケットステーションを用いたミニゲームも独特。ビジュアル面がさらに強化。いかにもポリゴンという外見がちょっとぼやけた位のリアルに進歩。ムービーシーンでは宇宙でのリノアやエンディングが凄いと思う。今作より主題歌が導入された。主題歌はEyes On Me。
  • FF IX:イラストはクリスタル。主題歌はMelodies Of Life。成長システムは装備品由来のアビリティシステム。各キャラの個性が活きて、かつプレイヤーの好きな様にカスタマイズが出来る。カードゲームは前作に引き続き、さらにチョコボミニゲームも登場。全体的に昔の作品のネタがちりばめられていて、昔からやっているプレイヤーには嬉しい。ラスボスがあり得ない攻撃*7をしてくるのが物理屋としては見逃せない(笑)ポリゴンも滑らかになり、ムービーシーンでは風に乗り飛んで行く髪の毛の表現までがなされている。
  • FF X:イラストはユウナ。主題歌は素敵だね。今作からPS2。戦闘はATBからCTB*8へと変更。進行の仕方はATBと同じだが、ターン制と同様にコマンド入力に時間をかけられるようになった。成長システムはスフィア板。キャラクターボイスが初採用。また、マップでの移動が「等身大*9」になった。3Dでは回転に制限がかかるようになった。宗教などの世界観がきちんと作られている。はじめてのプレイでは何でも無い言葉が、もう一度やってみると重みを持つような、そんな言葉がたくさんあるのは良いストーリーなのだと思う。ムービーシーンでは水の表現まで綺麗になった。
  • FF XII:イラストはジャッジ。主題歌はKiss me Good-Bye。戦闘はADB*10。通常の移動からシームレスに戦闘へと移行。フィールド状態と戦闘状態にギャップが無くなった。成長システムはスフィア板に似たライセンスシステム。使える特技や魔法から装備できる武器防具までを自分の好みで選んで成長させることができる。戦闘の補助システムとしてガンビットシステムがある。これを有効にすると、そのキャラクターは前もって用意していたcase文likeなパターンに従って行動する。Xでも十分に綺麗なビジュアルだったが、Xの世界観が全体的に田舎であったのに対してXIIでは発展した街が多いためビジュアルが一層凄く感じられる。ストーリーは歴史の表舞台である国レベルの動きと歴史の裏舞台である主人公の動きが絡み合う少し難しいストーリーになっている。小学生とか理解できるのだろうか疑問だが、とても良く出来ていると思う。

FFXIはやってないので略。FF X-2は面倒なので省略。
書いている途中でクロノトリガーのことにも触れたくなったが書かなかった。クロノトリガーから連想してBlue Dragonをやりたくなったが、X BOX360は持っていない。それ以外にも聖剣欲しいしDQM Jokerも欲しい。良さそうなRPGは意外と沢山でるようだ。

*1:1.2.3.4.5はチュンソフト、6.7がハートビート、8がレベルファイブ。FC版はチュンソフトが作っていたって今知ったのだけど。開発遅かったのはお前か?(笑)トルネコしか知らなかったよ。

*2:RPGは基本的にある条件を満たすとストーリーを進められるという形式になっている。この条件を満たすことをフラグを立てるとかスイッチを入れるとか言う。

*3:僕はエフエフと読む。ファイファンという略し方は僕にはなじまない

*4:特許が取られているようだ。

*5:DQ IがDQRPGを作ったのと似ている気がする。

*6:Guardian Force

*7:ニュートンリング。何故ダメージが入るのか。それを言ったらVIでは絶対零度なんて攻撃が存在するけど。

*8:Count Time Battle

*9:街やダンジョンや乗り物がシンボルとして扱われるようにはならなくなった。

*10:Active Dimension Battle