AでもBでもないA+B

光は「波のような性質も粒のような性質を持つ波でも粒でも無い何か」だと思うのだけど、このようなものを表す単語が分からない。
スピンの上下*1を1,0で表すなら、1という純粋状態もあるし、0という純粋状態もある。(1+0)/√2という純粋状態もあるのだけど、これは「0でも1でもある」などという言い方で表されるものではない。あくまで(1+0)/√2という状態だと思う。シュレーディンガーの猫を物理じゃない人に説明する場合、インパクトを持たせるためか知らないけれど、「生きていてかつ死んでいる」などというヘンテコな言い方をする。(1+0)/√2は「0でありかつ1である」状態では無いのである。デコヒーレンスの話題まで行く前に、そもそもの導入として「生きていてかつ死んでいる」なんていう言い方を止めないと。「生と死の重ね合わせ」という言い方が正しいのであり*2、重ね合わせという概念が分かり辛い*3からといってそれをねじ曲げて説明するのはよろしくない。

*1:ないしは任意の2準位系

*2:もちろん量子力学が正しいのならば、という仮定はつくが。

*3:それは物理を専門にしている人にとっても。