選挙

選挙関係の報道が色々と為される中、「国民の視点での政治」なんてフレーズが聞こえてきたりするけれど、何か違和感。国民の利益になるようなことをしてほしい(というか長期的に見て不利益になるようなことはしてほしくない)けれど、国民個人個人の視点で政治なんて行ったらそれはよろしく無いような。一個人の視点で考えて解決策が出てくるような問題もあれば、国家とか政府のレベルで考えないと解決策が出てこないような問題もあるから(というか、政府が扱うような国レベルの問題って大抵そういうもののような気がするけれど)。上に立つものは末端の気持ちを汲み取ることは必要だけど、末端の気持ちにシンクロして指示を出すのなら、上に立つものの必要性は無い。
政治家は国家とか政府のレベルで物事を考えて問題に対処すべきなんだろうけど、その政治家を選ぶための1票は個人によるもの。個人による1票を手に入れるために、候補者や党は個人の気に入るような政策を打ち出して選挙運動を行っていく。その運動に反応する形で、個人のレベルで焦点となる問題について考えて(今回の選挙なら郵政民営化とか年金とか?)、この候補者や政党が望ましいから投票…なんて場合、そこにはかなりの大きなズレが生じやしないか。選挙権を持つ個人に媚びるあまりに国家とか政府のレベルでの策からズレた策を採用することにはなってしまわないか。
ま、政党政治なので、党員一人の考えと党との考えの部分にもズレが生じている以上、考えても無駄なのかもしれないけど。当選すれば公約を破った所でとりあえず次の選挙までは大丈夫という所もあるし。