RPGにおける音声

グランディア3をクリアして、感想を書きながらまとめようとしてみた。さらにネットをうろついて色んな人の感想を読んでみた。ざっと見た所、ストーリーと声優については評価が余り良く無い。戦闘を面白いと評価する人はいるが、雑魚敵が強すぎるという評価が多い。そして、グランディアらしさという点では最悪らしい。「駄作」と言い切る人までいる。
「駄作」と評価している人が理由として挙げていたのは、ストーリーとキャラのたちぐあいについての評価のされ方。たとえば、叩かれているあるキャラがいる。名前はアロンソアロンソは軽薄な行動を取ったと思ったら、熱い漢のような振る舞いをしたりする。一貫性が無いからリアルじゃないとか思ってるんかな。こういう人は実際にいると思うんだけど。そして、ヒロインがアロンソの言うことを簡単に信じてしまうのもついでに叩いていたりするんだけど、こういう人も実際にいる。アロンソを叩くような人は、アロンソのような人を実際に見たことが無いから叩くのではないかと思うし、焦点となる一連のイベントでのアロンソの気持ちなんて全然分かってないんじゃないかとも思う。なんというか、枝葉末節を叩くことで何らかの優越感でも感じているかのように思える。
ただ、ゲーム自体にも問題は無い訳じゃないかも。何でアロンソが叩かれるのか?って考えると、理由の一つとして声優の演技力が及ばなかったっていうのもあり得る。声優の演技自体がもしも十分だったとしたら、アロンソの感情そのものがぶつかってくるように感じるかもしれない。その場合には、声優についての評価が余り良く無いっていうのが分かってということになるのかな。まぁ、でも、コンシューマのゲームの音ぐらいでは表現出来ないものを表現しているとも考えられるけれど。大事なことを伝えるためには、言葉だけじゃなくて空気の振動も大事なんだろうし。もしかすると、声優の演技力っていうものを十分に味わうためには専用のスピーカーみたいなものが必要なのかもしれない。
昔はRPGのキャラが喋るなんていうことは無かった。文字で少ない台詞が出てくるだけだった。RPGのキャラが喋るようになったからには、喋ることによって表現するのが簡単で適しているものと、表現するのが難しいものとがあるんだと思う。音声有りのゲームと無しのゲームでは、きっと電話とメールくらいの違いがある。メールで表現する代わりに電話で表現することを選ぶのは良いけど、電話で実際の会話を表現をしようとするのは無謀かもしれない。一見無謀なことにチャレンジすることは悪いことだとは思わないけど、チャレンジを認められない時にはそれは「駄作」になってしまうのかもしれない。
ここまで考えたうえで、昨日の感想の声優に関する部分を書き直せば、「キャラはたっているとは思うが、声でそれをきちんと表現しきれているかと言われると厳しい。それは声優が下手なのか、ゲームで声を使うっていう方法に限界があるのかは、声優の評価なんていうのをしたことが無いから分からない。作中で出てくるキャラのような人と実際に話したことがあるのならば想像力で補完できるのかもしれないが、全く知らない人種に思える人にとっては誤解がされてしまうのかもしれない。演出で修正がきくのならば是非ともしてほしいものだが…。まぁ、とりあえず良いのでは。」という評価になる。
そういやドラクエは、PS2になっても音声を用いること無く以前からと同様に電子音で会話を表現していた。RPGのキャラが喋ることについてちょっと考えたあとではあれはずるいくらいの表現方法に思えてくる。あんな電子音でも会話がされている気はするし、その上あれはドラクエの専売特許のような表現方法だから真似はしづらいし。