議論2タテ

昼過ぎまで寝ていたら、体力以外の部分は良くなった。体力は数日かけて戻していくしか無い。
ボスと議論。level0の近似も、level1の近似も、どちらもnumericalな系統誤差が入っているように見える。出来る工夫は片っ端からしないと。数値計算なので、絶対零度での結果や、摂動論などとはとりあえず比較するのだが、NRGとの比較ってどうやってやったものか…。比較出来るような形で書いてあるグラフにあまり見覚えがないのだけど…。
Fさんと議論。3週間くらいの目標と動き方と、何よりも譲れないものの確認。この前の学会の発表に興味を多少なりとも持ってくれている人はいるらしい。あれは非常に簡単なケースなので、もっと面白いことを考えられると思う。次に計算の確認。問題は、二変数の積分をどのように一変数の積分の掛け算にばらすか。僕の現状の理解とアイデアを説明。半分くらいは全く問題が無いので、そこまではきちんとノートにして送った方が良い。僕は力技で正面からやろうとしてしまっていたのに対し、Fさんは第0近似or第1近似くらいの、思い切った案を出してくれたのでそっちも考える。難しい問題を難しいまま考えるのではなく、ずばっと簡単な問題に切り分けてしまうのは、多少歪みが跳ね返って来てしまうにしても大事。
晩飯後、夏学の書類のチェック。日本語って難しい。変だと思う日本語を見た時にそれをすぐに良い日本語に直す能力が、自分にはまだ欠けている。欠けているとはいっても程度問題で、どうしたら身に付くかと言われれば、もっと色んな文章に触れたり書いたりする他無い。日本語は文学だけじゃないのは当然としても*1、論評や随想くらいまでだったら、高校までの国語・現代文の能力を徹底的に磨けばなんとかなると思う。でも、手紙や正式な書類などは少し違う。独特のものがあるので、これは経験を積まねば。
goo2とTキチとだべりにいったら、SさんとTさんもいた。Tキチのやってる手法の名前が未だに覚えられない。頭文字の意味は覚えた。Heの話から、生物物理の話まで、色々と。TさんにKeldyshについて聴かれた。どこらへんまで合っているのか、そもそもどういうものなのかが分からないとのこと。確かに知らないとそうだと思う。Keldysh形式自体の有効性は、松原Green関数と同じくらい。やる気になればどんな状態だってかかってこんかい、という話になる。しかし、「非平衡状態の統計重みがどのようになっているのか分からないから回避したい」から作っている*2ので、当然、Keldyshの形式内には非平衡統計力学は入っていない。
帰ってから少しプログラムいじり。particle-hole symmetryの威力を思い知った。ふと、今やってる二つの話には両方ともparticle-hole symmetryが出てくることに気づいた。

*1:義務教育の国語って何なんでしょうね。文学に偏ってるような気がする。

*2:平衡状態の統計重みは良く分かっているので、それを虚時間方向の発展と見なして作ったGreen関数が松原Green関数。