「人間は考える葦であるが、動かない人間はただの葦だ」

昼間は掃除と読書。
晩飯はTキチとサイゼ。お茶のラインナップが変わっていた。アップルシナモンフレーバーティーが好きだ。物理(研究)、物理(高校)、情報処理関係の話をした。

  • 2次元以上の数値計算手法は、少なからず近似があるか、使用範囲が限定される。1次元では非常に多くの良い手法があるというのは、フェルミ面が点だからだろうか。1次元であったとしても特に簡単なアルゴリズムは使用範囲が限定される。短いコードであっても、せっかく書いたのだから使い倒して意味のある議論をしたいのだけど、限定された手法を用いて面白い議論をするのは優れた直感を必要とする難しいことである。
  • 数値計算ではC++fortranがよく使われるけど、C++を使っているからといってオブジェクト指向的なプログラムで数値計算しているかと言われると、それは難しい。インタフェース絡みの部分にはオブジェクト指向が役に立つだろうけど、ちょっとした数値計算だとむつかしい。オブジェクト指向で書きたくなる状況であったとしても、上手い抽象化をするためにはたくさんコードを書くという経験が大事だと思う。物理屋は必要な数値計算に関するプログラムしか書かない傾向があると思うんだけど、これには良く無い点もある。
  • 高校生が答案を書く練習に用いる問題として、選択問題よりも記述式の問題の方が良い、というところまでは認めたとして、だからといって「記述式の問題に毎回毎回みっちりと添削をすればそれで十分」というわけでは無いと思う。全ての添削記述をじっくりと読み返す高校生がどれだけいるだろう。老婆心ながら、良く出る添削内容をまとめたものを「虎の巻」「チェックポイント」のような箔をつけて渡すべきなのかもしれない。
  • きちんとした添削を受けなくても、模範解答を完全に模倣することが出来ればそれで十分だと思う。しかし、完璧な模範解答が書いてある参考書は非常に少ないと思う。
  • 情報を無作為に取りこもうとすると、大量の情報に溺れる事になる。上手いフィルタを作りたい。日常ニュースでも、物理のニュースでも。タグ付けをして、タグに引っかかるものだけ取ってくれば良いというのは一般論だけど、上手いタグを選ぶためには、タグから離れる必要がある。
  • 自由エネルギーにlocal minimaがたくさんあるような構造で最適化を行うような状況は、物理に限らず多くの場所で現れるわけだけど、一般的な議論は難しいのかな。物理の議論だけだったら、物理的な観点から適当な構造を見出して「その場しのぎ」の議論が出来るけど、汎用性のある「その場しのぎ」をどのようにやるかという議論は無駄ではない…というか建設的だと思う。問題は、どのような構造が育っているか。

Path Finderのようなタブつきのファイラが欲しい。フリーでないかな。Xwindowsのようなダブルウィンドウでもいいけど、タブの方がいい。
うだうだと考え悩んでいたら深夜になってしまった。自分にも考えを大きく変えるような状況がやってくるのだろうか。
「人間は考える葦であるが、動かない(動けない)人間はただの葦だ」とは思うのだけど、無意味な動きしかしない人間もただの葦だと思う。結局の所、葦は葦か。悩ましい。考えるほどに、悲観的な結論に陥りそうになってしまってまたしても悩ましいのだが、そんなことより、カレーを食べたい。