影響力の武器

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

人が行動をする際、スイッチを押されたのごとく操られてしまうようなシーンがままある。このスイッチを何種類かに分けて、どのように影響されてしまうのかについて書いてある本。多くの例に加え、防衛法という項目もあり、面白かった。ただ、後半の内容が薄く、ここまで分厚く無くても良かったのではと思う。

  • 頼み事をする際に、意味の全く無い理由を添えても上手く行きやすくなるらしい。まじか。
  • 判断を簡単に行うための既成概念や権威にすがってしまう人が多いが、過剰な妄信は危険。
  • 返報性という性質。外資のoutsider取引はこれに預かれない気がする。ある提案を拒否したあと、それよりも小さな提案を受け入れてしまうことがあること。この際、小さな提案は真に小さく無くてもいい。拒否から譲歩、返報性のコンボが決まると怖いな。
  • 返報性において返すべき厚意は本当に厚意かどうか。
  • 自己一貫性を保つように判断をしてしまうという性質。これによって考え続ける苦難を避けることができてしまう。正しく判断するよりも、考え悩むことから逃げたがる。
  • 論理の世界に済む人は、自分の一貫性は当然として、他人の主張に対する一貫性も要求する傾向がある?
  • おだてるなら具体的に。
  • 何かを得る為に困難や苦痛を経験した人は、最小の努力で得た人よりも、得たものに価値を見出す。新入生いじめや各種コミュニティの通過儀礼など。ある問題を苦労して解決するような成功経験があると、ことある度にその時に上手くいった理論で解決したがる/執着する人がいるのもこれだろう。
  • 逆に、困難を経ずに成功し続けるような天才は、どの成功経験にも価値を見出さない傾向にある。
  • 社会的証明。みんなが同じように考えている時は、誰も深く考えていないということ。みんなと同じだから大丈夫とみんなが思うことで、誰もが考えない状況に陥る。
  • 類似性による好意。これはネットワークが発達してコミュニティが分化してくると生じにくくなる…だろうか。
  • 権威を妄信することによる危険な選択。しかし、誠実であるとわかった権威/専門家ほど信頼できる人はいない。