ゼミ最終回

自主ゼミ。HewsonはMM君担当で重い電子系の実験事実の紹介をしてから、近藤問題で培った手法を重い電子系にも適用。比熱が大きいから有効質量は大きそうだけど、かといって単純にDOSを見ると幅の説明が出来ない。Fermi Liquid及びSlave Bosonを用いてごく簡単な取り扱いをした。近藤問題は空間自由度が無かったけど、periodic Kondoでは空間自由度がある。Slave Bosonについて多少の議論。Andersonは僕が担当。Green関数の導入及び量子化学者の誤信について。Green関数は今更感が少し。固有状態がきちんと求まれば問題は無し。Green関数がpropagatorに見える形に変形してからFeynman diagramを導入。典型的なdiagramの鑑賞。量子化学者の誤信というのは、小さい系についてはSymmetryなどの情報を無視して適当にエネルギーを最小化すれば基底状態のエネルギーは求まるが、それは大きな系については正しくないどころか全然だめだという事の指摘。基底状態のエネルギーを精度良く予言出来た のはBCS theoryの凄いことの一つでしかなくて、あの平均場をきちんと提示できたことにこそ意味が有る。
これで今期の自主ゼミ終了。研究室での輪講や、近くの研究室の院生と学年を超えてのゼミはあると思うけど、同期数人でわいわいと本を提案して読むのはこれがもしかしたら最後になるのかもしれない…?
Tキチ、goo2、時計屋と晩飯を食べた。排骨担々麺。*1
帰ってからひと作業。とりあえず出来た所までdraftを送った。

*1:私信:確かに良かった。割とどころじゃなくオリジナルに近かった。それが理由かもしれない。味のつなぎに妙なものをいれすぎて何を表現したいのか分からない不格好なものが出来ることはあるけど、素材をきちんと活かしていたのだと思う。たとえば前回のをカレーにたとえるなら、カレーを作りたいからと言ってターメリックをがんがんいれまくって鼻に付くような出来だったのだけど、今回のは良いバランスだった。見映えも良かったと思う。