2007年
1年を振り返って。
雑感。
- 1フレーズにまとめるなら、「勉強から研究へのcrossover」だと信じる。ただ、まだまだcrossingですが。そして得てしてcrossoverするところではゆっくりとflowするもの。早く次の固定点へと行きたい。
- クリアしたゲームは去年の半分以下。流石に忙しくなっているようにも思えるが、そもそも思わず遊びたくなるゲームが減って来ているようにも思う。一番面白かったのは、まさに今やっているスーパーマリオギャラクシー。
- 立てていた目標は「論文を書く」「カレー作りを頑張る」だった。論文はとりあえずAbstは書いてみた。でも、本文書かないと書いてないのと同じようなもんだろうな。カレーは何回作ったか分からないけど、基礎固めのような1年間。ふと食べたいものをカレーの形で表現できるようになるのは何年後?向こう一年の目標は「論文を書く」「研究に使える『道具』を増やす」にしておこう。計算機にしても、解析計算にしてももっと手持ちの道具はまだまだ少ない。
- 思えば、物理関係限定だけど色んな人に会った一年だったとも思う。顔or名前を覚えられたり、覚えたり。ただ、まだ覚えられるにしても当然ながら一人のM1として。早く一人の研究者として覚えられるようになりたいものです。
一ヶ月ごとに簡単に。
1月
- 特別実験、PeskinとAGDの自主ゼミ、講義のレポート、引っ越しの準備などとやるべきことに追われながらも、結構「無駄」なこともたくさん出来ていたと思う。
- 研究室訪問と方針の議論。当時の自分を思い返すと、結構成長しているような気もする。
- 冬の寒さと学期終わりが近いが故のざわざわとした感じが混ざった独特の雰囲気が懐かしい。餅と焼きそばとコーヒー。
- 「An Introduction to Quantum Field Theory/Peskin」「METHODS OF QUANTUM FIELD THEORY IN STATISTICAL PHYSICS/AGD」
2月
- 試験をこなし、引っ越し。特別実験の追い込みとデモ実験。研究室に通い始めた。
- 作ったカレーを写真に撮る習慣をつけようと思ったが、かなりの頻度で忘れてしまっている。撮るのを忘れて食べるのが良くない。
- スコットランドヤードが楽しかった覚えがある。
- 「Quantum Transport/Rammer」
3月
- 研究室生活と一人暮らしに慣れるために必死だった一ヶ月。
- 卒業式があった。外村先生の話。N君に早川先生の本が出てると言われて書籍部に走った覚えが。卒業の実感は無かったが、人が集まるので大人数で飲みに行けたのは良かった。
- Hさんに「院生の本気度」についての話をされたが、今なら分かる。
- 「物理的運動学/ランダウ・リフシッツ」
4月
- 慣れるために必死だった月、その2。飲み会やインフォーマルなセミナーを通して近くの研究室の人との接点が出来始めた月。色んな人がいるものだ。
- Mathematica導入。
- 「Quantum Many-Particle Systems/Negele and Orland」「hep-th:9108028/Ginsparg」「Quantum Transport/Datta」「Lectures on Phase Transitions and the renormalization Group/Goldenfeld」
5月
- ゼミをこなしながらtrial and error。あまり多くのことはやってないが、大事な一ヶ月だったはず。
- 場の量子論と物性物理の講義が結構面白かった。流石に院になると講義もワンランクアップ。
- 「Quantum Many-Particle Systems/Negele and Orland」「hep-th:9108028/Ginsparg」「Quantum Transport/Datta」「Lectures on Phase Transitions and the renormalization Group/Goldenfeld」
6月
- サッカー大会とバスケ大会があった。体を動かすのは大事。
- 研究と勉強はこつこつと。集中講義とGoldenfeldのためか、繰り込みの印象が強い。
- 「Quantum Many-Particle Systems/Negele and Orland」「共形場理論と1次元電子系/川上 則雄,梁 成吉」「物性論のための場の量子論/永長直人」「Lectures on Phase Transitions and the renormalization Group/Goldenfeld」
7月
- レポートのための勉強、自主ゼミ、夏の学校のGS準備のための勉強。勉強ばかりだ。
- 数値積分の時間がかかることを実感。デバッグにも時間がかかるし。そもそもバグが多すぎる。
- 「Quantum Many-Particle Systems/Negele and Orland」「共形場理論と1次元電子系/川上 則雄,梁 成吉」「物性論のための場の量子論/永長直人」「Lectures on Phase Transitions and the renormalization Group/Goldenfeld」
8月
- イベントだらけの月。月末にはレポートをこなして、講義の準備。
- 物性物理若手夏の学校。去年よりも色々知っていたので、一層色んなことを聞くことができたと思う。それ以上に色んな人に会えたのはきっと良いことだ。GSのチューターをした。来年はどうしよう。
- 数理物理サマースクール。BECはむつかしい。物理と数理物理と数学。勉強不足の実感。
- 夏合宿で院生っぽくないと言われたが、褒め言葉として受け取って良いものかすら分からない。とりあえず感想だとは思っている。
9月
- 高校生へのくりこみの講義。講義という機会をして勉強させてもらった形である。少しメタな視点を持つというだけでも違うと信じる。
- MathematicaからC++へ。とりあえず一通り本を読み、コードを書いた。必要にかられるとやるものだ。C++で書こうとするとアルゴリズムについても考えるという点で良い。
- 研究室から帰る時間が遅くなり始めた月。勉強から研究へのシフト開始ときちんと言えるのは多分ここら辺。
- 「大学院物性物理2」「The Kondo Problem to Heavy Fermions/Hewson」
10月
- 助教さんが着任。ちょうどそれくらいのタイミングで春からやっていたことが良くも悪くも一段落。方針を決めてリスタート。
- C++からMathematicaにバック。C++を触ってた時間がやけに長い気がしていたんだけど、1ヶ月か…。Simplifyとの格闘。
- 一般公開で説明をする中で、より広い知識を得たいと思った。
- 「大学院物性物理2」「The Kondo Problem to Heavy Fermions/Hewson」「物性論のための場の量子論/永長直人」
11月
- 久保公式50周年シンポとランダム行列シンポ。久保行列シンポあたりから身の回りが少し変わった気がする。何だろう、上手く言えないが。
- 母校へ。全くの偶然でも高3の時の担任に会えたのは良かった。
- 人に見せる/伝えることが出来るレベルで仕事をすること、人に見せるということの重要性を考えさせられ、少し認識。
- 「The Kondo Problem to Heavy Fermions/Hewson」「物性論のための場の量子論/永長直人」
12月
- 集中講義が二つ。両方とも刺激とイメージを受けとることの出来る講義だった。
- Partyやら忘年会やらが多かった。結構時間を取られているが、長い時間で見ると意味の有ることなんだろうな。
- 集中講義と忘年会で時間をとられつつも研究はやや前進。とりあえず論文を書こうとしてみて、書けるかどうかをチェックしようという所までは来た。
- スーパーマリオギャラクシーが楽しい。DQ IXはまだか…。ただ待つのみ。
- 「Basic Notions of Condensed Matter Physics/Phil. Anderson」「The Kondo Problem to Heavy Fermions/Hewson」「物性論のための場の量子論/永長直人」
11月に色んなことが畳み掛けるようにやって来て大きな刺激を受けたという点と、12月に面白い集中講義があったという点では去年と同じ。来年も一緒なら嬉しいけど、どうでしょうか。