集中講義週間1日目

川上さんの集中講義。強相関系について。人がやけにたくさんいた。ポスドク以上の人もちらほら。イントロによると話す内容は、

  • 1次元系、特に1次元電子系において朝永-Luttinger流体を考え、アプローチの一つとしてCFTのレビュー
  • 強相関系のsimplestな例として近藤問題を考え、平均場で相関を取り入れる方法を考える
  • 近藤問題での相関の入れ方をヒントにして動的平均場(DMFT)のレビュー

のようだ。
まずは1次元系から。gapfull,gaplessの場合があってgaplessだと秩序は出来ないけど臨界的な振る舞いを示すこと。電子系に限ればTLLとFLの対比になるが、その区別をするためにはstaticな量ではなく相関関数のような量を見る必要があり、TLLではベキ的な異常が出てくることを紹介。アプローチの一つとしてCFTがある。相関長が発散するので臨界点では対称性が回復。共形対称性を代数的に扱う準備をして、しかるのちにストレステンソル、Virasoro代数などを導入。セントラルチャージでuniversality classを分類できることを認めた上で、連続対称性と不連続対称性では別の扱いをする必要が有り、連続対称性を持つときにはカレント代数や厳密解を用いる必要がある。Virasoro代数の表現論を考えれば、共形タワー構造が出てくる。「由緒正しいプライマリ場とそのしもべ、一族が形づくる共形タワー」
講義後、研究室へ戻った。昨日作ったレジュメを持ちながら議論。今のところまではいい感じ。もっと直感的に理解できそうだから考えるべきところが2,3点。それとすぐに思いつく拡張を実際にやるための条件を議論。あっという間に50分ほど経ってしまったが、まぁこんなもんだろう。
飯食って論文をプリントアウトして帰宅。