εに誓って

トリックが最初の方で見当ついてしまった…というかミスディレクションにことごとく気づいてしまったっぽい感がある。
ミスディレクションの仕方が「そして二人だけになった」に似ていた気がする。大掛かりなトリックを仕掛けるのならもっと用意周到にやらないと。テンポよく進めようとするあまり、ミスディレクションがばれやすくなっていた気がする。トリックが境界条件を破ってばかりだったのよりは良いと思うけど。
φは壊れたねというのは波動関数のデコヒーレンスないしは、重ね合わせ純粋状態が単一の純粋状態を収縮するのをイメージした。τになるまで待ってというτは緩和時間をイメージ。系がリラックスしてしまえばあとは楽なのでしょう。
εも何か意味というかイメージさせるものがあったかというと特にない。まぁ今はε展開とかやってるからそのεが思いついたが森博嗣がε展開なんてやらないでしょう。ε-δ?極限でも取りたいのだろうか。誘電率はεだけど誘電率に象徴的なものって何かあったか。レヴィチビタ記号はεで書く。同じのが混じっていたら0、なんて言いたいわけじゃないだろう。それともひずみを表しているのか?工学っぽいからあり得なくはない。ひずみに誓って…社会的なひずみでも見たいのだろうか。もしくは今回の作品から歪みが広がっていくとしたいのか…。
次作は「λに歯が無い」、λ…波長、λ計算、λ転移、集合の添字にも使われる気がする。大文字なら粒子かな。歯というのが工学っぽい気がするけど。
とまぁ、こういう楽しみ方が今の所メインになってしまっているだろうか。キャラをいじくってるだけじゃなくてストーリーを進めるなら進めて欲しい。「伏線張りました。ね?張ったでしょ?ほらここに張ったのですよ。これが伏線です」のような進め方をしているような気がする。毎回確認しながらさらに見えないような伏線を張っていてくれれば嬉しいのだけれど。