立花隆ネタ

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トラックバックするからには何か書かないと格好が付かない。何か書こう。

  • 立花隆に権威があり、視界の広さは確かに広いということを認める。この時、彼がその特性を活かして様々な例を引っ張って来てクロスオーバーみたいに議論していくというスタイルを取るとするならばそのスタイル自体には問題は無い。
  • 自然科学が魔術のように扱われ、そのもてはやされ方に乗じて宣伝行為のように面白可笑しいと外側から見て見えるような形で加工して提供していた時代がある(今もそうかもしれないけど)。理解不十分な人がアナロジー(のようなもの)めいた表現を用いて、科学を一種のネタ・問題提起のように扱って議論をして来た時代がある(やはり今もそうかもしれない)。
  • 水からの伝言に騙されるならしょうがない…というスタンスを取りながらも僕は水からの伝言が良く無いとも思う。それは、自然科学の振りをしながら滅茶苦茶なギロンをしてテキトーな結果を流布しているという点がである。
  • 自然科学の振りをする似非科学と、理解が不十分なため結論が滅茶苦茶な自然科学。両方に共通して良く無いと思える点がある。それは初学者を誤らせる可能性があるという点である。自然科学は、それに携わる人達が先人の肩に乗りながら一歩一歩進歩をしてきた。この進歩の繰り返しをするために必要なのは、初学者が先人の肩にきちんと乗ることが出来ているということ。先に上げた似非科学と結論滅茶苦茶科学は初学者がそれらを反面教師として捉えることが出来ない場合、頑張って肩に乗ろうとしている初学者を明後日の方向に走らせてしまうという点にある。肩に乗るというよりは次の比喩のが良いかもしれない。自然科学という一本(一本である必要は無いけど)の道がある。これは最終的にはずうっと遠くまでまっすぐに走っていくと期待される道。しかし、何も勉強していない初学者にとってはまっすぐというのが何なのかすら分からない。だから先人の通った跡を一歩一歩辿って最先端の研究まで辿り着く。そして先人達と同様に新たな道をまっすぐに切り拓くように努力する。これを繰り返せば道はどんどん伸びていく。しかし、似非科学は初学者の通ろうとする道に砂を撒いたりして進む方向を誤らせてしまう。このような点で似非科学は良く無い。
  • 立花隆似非科学ではなく誤解のために結論滅茶苦茶な自然科学を用いて議論をする。彼の視点は広いので、彼の話から構造を上手く取り出して同型で飛ばせば何かしら得られるものがあるのかもしれないが、それをできるためにはある程度以上の知識or能力が必要だと思われる。生徒にある程度以上の知識も能力もない場合、大きな誤解をしたまま変な方向へ突っ走る初学者発生装置として彼は機能するおそれがかなりあるように思われるのでその点が良く無い。
  • これはたとえ教養学部の東大生だろうとも皆がそんなに能力が高い訳では無いだろうと思っているが故のコメントである。多分、立花隆の話に呑まれてしまい変な方向に散乱されてしまう学生は少なからずいる。学生が危ない匂いを嗅ぎ取って何も聞かなかったことにするのが良いけど、そうじゃなかったらやばい。
  • ゲーデル不完全性定理とか量子力学とか、多分ネタとしてはかなり魅力的なネタだと思う。しかし両方ともきちんと理解するのは難しく、教養学部の学生がきちんと理解しているかと言われれば多分してない。
  • 不完全性定理とか不確定性原理とかが比喩として議論のネタになることがある。これはまぁ良い。しかし、そういう議論をした後に定理や原理に戻って来て誤った適用をしながら「ほらこうなっているでしょ」というのは質が悪い。
  • 立花隆が自然科学をネタとして用いている講義があるという点は問題無い。彼がその中身を誤解していることもまだ場合によっては良い。面白そうなネタだからといって比喩として用いて議論をするのもまだ良い。しかし比喩としての議論と誤った理解によるフォローが素晴らしい比率で混じってくるとやばい。それは誤解を生じさせるための講義ではないかという気がしてくる。
  • この問題に向かい合うにあたって、選択肢は多分三つある。一つは立花隆の講義をやめさせる。もう一つは立花隆が講義でネタを引用する時には本人に事前にきちんと勉強してもらう。ラスト一つは問題解決を諦めて放っておく。僕は二つ目の解決策が一番理想的に思えるけど、かなりレアな状況にも思えるんだよな…。まぁ、自分の手が届かない範囲の問題点は積極的には解決しにいかない方向で。

まぁ適当に書き散らした。いつものように読みづらくなってるんだろうけど、まぁ分量がある程度あれば格好は付くのではないかな。