Student chapter in Kanto

本郷へ。Skrbさんや、Naka君らと偶然会う。まぁ、知ってる人に会わない方がおかしいくらいか。
書籍部で多体問題特論が有ったので即座に購入。採点バイト分の追加給料がどんどん消費されて行く…。ここらで節制した方が良いかも。
量子に関する関東Student Chapter。Sgwさんに頼まれたのでポスターを発表しに行ったのだが、引き受けた時には予想していなかったくらいに面白かった。

  • ポスターセッションの前に実験室見学の時間があり、これが非常に面白かった。まずは大量の光学系。一体これは何に使うんだ!と疑問ばかり出てくるけど、レーザーの周波数を共鳴周波数に合わせたり、時間的に周波数を変えたりするようだ。周波数の変え方は倍周波だけではなく、フォノンに当てての周波数変更などもあるみたい。凄い。原子はガスにしてからZeeman slowerという装置を通して冷ます(電磁場の輻射圧で原子を遅くする)のだけど、この磁場の大きさは速度に依存するのでコイルの巻き数や電流を上手く調整して、きちんと冷ませるようにしているらしい。そして、何よりも一番嬉しかったのは原子トラップ。原子を実際にトラップしている所を見れるというのは小学生レベルの素直さで興奮する。「誰が原子を見たかだって?今ぼくが見ているよ!」ほどは思わない*1けど、素直にびっくり出来るのは非常に嬉しい。今回見たのはLiの赤色。リアカーですよ。このトラップ部分はMOT(Magneto Oprical Trap)と言うようだ。日本語の副詞の「もっと」と混同しやすいので注意。
  • ポスター発表。もうこのネタで喋るの飽きたんですけど…と思っていたが、熱心に聞こうとしてくれる人がくるとついつい喋ってしまう。喋りっ放しで、他の人のポスターをほとんど聴けてない…。Sgwさんに変分関数の可能性について聴かれたけど、平衡ブランチと非平衡のブランチで同じものがパラメタである必然性は無いとか、変分関数のようなものがあること自体はあってもいいしあると素敵だとか、もしあるならばエントロピーだけしか変更されないのはおかしいとか、そういったことを話した。あと、以前オーダー評価した際にはまず実験が不可能だと思っていた実験が、スキームを変えたら出来たという話を聴いた。凄い。
  • 飲み会。皆飲み過ぎだし食べ過ぎだ(笑)仕分けの話も出たけど、大事なのは感情論に走りすぎずに、きちんと建設的な意見を出す事。スパコン*2Spring-8科研費とで議論をごっちゃにしてもいけない。
  • エンタングルメントを適当に扱い過ぎだと言う話。きちんと定義をせずに暴走した議論に意味はあるのか。

よつばとの新刊を買って帰った。平和っていいなぁ。何にも足を引っ張られずに、後ろを警戒する必要も無く、ただ研究出来れば幸せだろうにと、しばし逃避。

*1:その光が本当に原子から出てるのかと言われたら分からん訳でさ。

*2:スパコンにも色々あるので、その中でもごっちゃにしてはいけない。ベクトルとスカラー、汎用と特殊。