「哲学者たり、理学者たり(Philosophe, physicien)」

「哲学者たり、理学者たり(Philosophe, physicien)」を読了。写真がたくさん載っていて、1年の時に受けた歴史世界論…だったか、中世以降のヨーロッパの都市形成の講義に関係した本を読んでいたのを思い出した。「地図と時刻表を手に」という前書きからはじまって、哲学者や数学者や物理学者について、その人物にゆかりのある場所を軸に据えた伝記のような内容。物理を知らなくても世界史をしらなくても*1読めるようになっているけど、両方知っているとより一層楽しく読めるような内容になっていた。読んでいる途中で笑っている自分に気づいた。気軽に楽しめる、このような面白さは久しぶり。所々に挟まれる太田先生なりのジョークも良い。カルノーサイクルについて講義後に先生に質問をしたのを思い出したり、キャヴェンディッシュって思っていたよりも凄い人らしいと驚いたり、ポアンカレー研究所のカレーという文字列にふと反応してしまったりするうちに、気がついたら「アウフ・ヴィーダーゼーエン」で終わっていた。こういう本がヴィーダー、また出るなら*2是非。

*1: 物理も世界史もそこそこ以上に勉強している人ってマイナかもしれないけど。

*2: ルー語のドイツ語バージョンというのは新しいのではないだろうか。ところで、wiedersehenをカタカナで書こうとするとウィーダーセーエンになってしまう。間抜けである。